久しぶりにハードSFを読んだ。
ある日、地球が黒い幕で覆われ宇宙と遮断される。そして地球での時間だけ1億分の1の進みになるという設定。
ヒューゴ賞をとるだけあってなかなか面白かったです。
テラフォーミングの話とかSFとしての面白みもあるが、重心をおいているのは人間模様。
地球で1日経つと宇宙では27万年経つわけで、そのうち太陽が膨張して地球が飲み込まれてしまうと予想される。
緩やかな絶望を突きつけられた人間を描く話は、近いところでは伊坂幸太郎の「終末のフール」などあるが、こちらの方が読みごたえがある。
ただ最後はちょっと、物足りない。幕を作った張本人も現れないし、と思ったら三部作の予定らしい。すでに二部の「無限記憶」は出版されているらしい。
早く文庫化してください。
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