フェルマーの最終定理

近頃書評をしていませんでしたが、読んでいないわけではなく、書くに値する物が無かったです。
というわけで、久々のお薦めもの。


フェルマーの最終定理(サイモン シン)

数学ドキュメントとでもいうのかな?

フェルマーの最終定理が証明されたというニュースは、新聞の1面にもなった大事件でしたが、その時は「難しいパズルを解いた人がいる」という感想しかありませんでした。

確かに350年間出来なかった事を成し遂げたのですから、大変な事ですが、これを解いたからと言って、何か役に立つ様な物ではないと思ったからです。

しかし、この本を読んで大間違いだという事がわかりました。というより誰にでも、それがわかるように書いてあるこの本は上質なドキュメント小説です。

数学の話ですから、どうしても数式やxやyを話の中に出さざるを得ません。
わかり易く書く為には、どこを説明し、どこを端折り、どこを割愛するか、という所に、作者の技量が現れます。

この本の作者サイモン・シン氏はその辺りが絶妙のようです。プロジェクトXのような浪花節で人を感動させる様な物ではなく、人が純粋に技術と知力で、真理に向かい合う、苦しさと喜びを描いた作品です。

今年最初のお薦め品です

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